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「切子」とはガラスにカット文様を刻み込んだものを言います。 透明なグラスと細工の模様が光のプリズム効果で華やかに輝き、老若男女問わず見る人の心を一瞬で虜にします。 江戸時代から100年以上にわたって受け継がれている伝統の中には、江戸っ子の粋な和心を読み取ることができます。 光の多彩な表情と共に、四季折々の情緒を楽しむ心を思い出させくれる特別な器。 テーブルに華やぎを添え、暮らしの中の美を楽しむ道具として江戸切子を選んでみてはいかがでしょうか。

	透明のガラスに色被せ（いろきせ）したガラスは、手作りのため、デザインなどによりひとつひとつ色合いが微妙に異なります。 光の強さ、晴れ、曇り、雨や時間によっても微妙に変わる切子の輝きはまさに芸術品。季節の情緒や、その色合いの違いが楽しめるのも、江戸切子の魅力の一つです。
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	江戸切子には籠目・菊つなぎ・魚子・矢来・笹の葉など沢山のカット模様が存在し、世界でもこれほどのカットパターンを持つガラスは類を見ません。柄は基本的に直線が縦、横、斜めに交差する14のパターンで構成されいずれも自然がモチーフとなっています。江戸の庶民が、生活の中で慣れ親しんできた粋な文様をお楽しみください。
魚子(ななこ) 六角籠目 (ろっかくかごめ) 八角籠目 (はっかくかごめ) 菊つなぎ (きくつなぎ) 麻の葉 (あさのは) 矢来 (やらい)

江戸切子には籠目・菊つなぎ・魚子・矢来・笹の葉など沢山のカット模様が存在し、世界でもこれほどのカットパターンを持つガラスは類を見ません。柄は基本的に直線が縦、横、斜めに交差する14のパターンで構成されいずれも自然がモチーフとなっています。江戸の庶民が、生活の中で慣れ親しんできた粋な文様をお楽しみください。

模様の見当となる横線を引き割り付け機で縦線を引きます。 これは下絵なしの、一発勝負。職人による熟練の技と経験によってなせるものです。 大きな模様を初めに削ります。カットの幅、深さ、形などによってさまざまな種類の刃を使い分け回転する円盤状のダイヤモンドの刃にガラスを当て削って模様をつけていきます。以前は鉄盤の刃が使われていましたが20年位前から工業用ダイヤモンドが使われるようになりました。 ダイヤ５００番の砥石を使い、更に細かな模様を削ります。 ダイヤモンドを使うようになってより複雑なデザインが可能になりました。     ソーダガラスの場合は全体を木盤やベルト盤を使って細かい石の粒子（磨き粉）を付けて丹念に磨きます。更にブラシや布を使う場合もあり模様によって磨く道具も使い分けます。これで完成です。クリスタルガラスの場合は薬品処理するためにこの工程は要りません。 回転する砥石にガラスを当てて荒削りでカットした面を滑らかにします。

「切子」とはガラスにカット文様を刻み込んだガラスのことを言います。 江戸切子は天保５年（1834年）に江戸大伝馬町で発祥しました。びいどろ屋　加賀屋久兵衛が、金剛砂を用いてガラスの表面に彫刻をすることを工夫したのが、今日に伝わる江戸切子の始まりといわれています。 もともとヨーロッパから伝わったガラス工芸の技術や技能を凌駕し、独自の工芸品として発展させ、現代まで受け継がれてきました。幕末に黒船で来航したペリー提督が、その技術に感嘆したというエピソードも残っています。 基本的に直線に刻み込まれる切子の柄は江戸っ子が好んできた着物の柄と同じ。左右対称に、しかもそれを複雑に組み合わせ、シンプルな柄でもさりげなく豪華に･･･。江戸時代から受け継がれる、「粋」な和心と美意識が楽しめる、特別な器です。江戸切子は薩摩切子と違い、その歴史が震災・戦災ほか幾多の困難を経ても途絶える事がなく、その文様や用途も身近な庶民の暮らしとともに発展していったことから、「庶民の育てた文化」ともいわれています。