JCRAFTS.com（日本の伝統工芸品）トップ > ショップ一覧 > 菓子木型-伝統工芸士 市原 吉博-

和菓子を成型する際に用いる木型のことです。 菓子のデザインとは左右及び凹凸が逆になるように彫って制作しなければならず、美しい型を作るためには熟練の技が必要です。 現在、この菓子木型を制作している職人は日本全国で数人のみ。市原さんは、四国でたった一人の菓子木型職人です。 和菓子づくりに欠かせない菓子木型は、江戸時代から作られ始め、香川県においても明治30年頃からつくられていました。材料は樹齢百年くらいの山桜を十分に乾燥したものを用いて、魚や花などの図柄を何種類ものノミ・彫刻刀で、左右・凹凸を逆に彫っていきます。完成した木型を二枚重ね、砂糖や餡（あん）などの材料を入れて抜き出すと様々な形の和菓子が出来上がります。 決して表に出ない地味な存在の菓子木型ですが、その美しさから現在では装飾品としても人気を集め、私たちの目と舌を満足させてくれる和菓子づくりになくてはならないものです。	材料は樹齢百年くらいの山桜を十分に乾燥したもの

	和菓子は、焼き饅頭などに代表される「焼物」、和三盆などの「打ち物」そして「練り物」「蒸し物」「流し物」(羊羹など)の5種類に分類されます。 色とりどりの和菓子は、日本の四季と同じように季節感を感じることができ、様々な趣向を凝らして創り上げられる和菓子は芸術的とさえいえます。 その製法過程で流し物意外では、何らかの形で菓子木型が使用されています。 中国のお菓子「月餅」も同じように木型を用いて作られます。

菓子木型は基本的には業務用として用いられることが多く、一つ一つオーダーメイドでつくられることがほとんどですが、市原さんの元にはお菓子業界以外からも様々な注文がはいります。 ルイ・ヴィトンのパーティーのお土産のお菓子用に、あのマークの菓子木型をつくったことも。 ガラスや紙粘土でガラス作家などの芸術家に依頼されたり、デパートのウィンドーディスプレーに飾られたりと、装飾品やアートとしても注目されています。 オーダーメイドのご希望や、掲載商品以外のものについては、メールにて随時お問い合わせください。info_jp@jshoppers.com

木型をガラス作家のヒラマジュンコさんが様々な問題をクリアーして白いガラスに仕上げた作品。		有名デパート、銀座三越のウインドーディスプレー。 木型をそのまま飾っても、とても絵になります。その美しさに思わず足を止めて見とれている人もしばしば。

市原さんのショールームに飾られている木型とその木型から型をとって白いガラスでつくられたモチーフ。

お砂糖で型をぬくとこんな感じ。彫っている時には想像できないほど美しい仕上がりのものができることも・・・。

	■1946年3月19日香川県生まれ ■1968年 家業の木型の卸業に従事 ■1973年 木型職人として彫り始める ■1999年 香川県の伝統工芸品に菓子木型が指定され、 同時に私自身が県の伝統工芸士の認定を受ける ■2004年11月25日 厚生労働大臣より、卓越技能章 「現代の名工」の授与を受ける。 ■2006年11月16日 黄綬褒章拝受

香川県指定の伝統的工芸品であることを示す表示マークです。 主に日常生活に使用されるもので、明治以前に確立され、受け継がれてきた技術、技法、原材料により製造されていると認められた工芸品に表示されます。