コンテンツ一覧 > 季の雲の作家たち > 季の雲の作家たち-04

季の雲の作家たち04 服部竜也

04陶土・ろくろ・窯などがいたる場所に存在している陶芸の町、岐阜県多治見市で生まれ育った服部くん。公園で遊んでいる時や登下校時にも、当たり前のように陶磁器を目にする環境…。それらはあまりにも日常の風景で、小さい頃は陶芸というものに興味が沸かなかったそうです。それから時は流れて、大学卒業後。モノを作る仕事がしたいと思った彼は、多治見にある「意匠研究所」という陶磁器の専門学校に入学します。はじめはオブジェのような鑑賞用の作品を制作していましたが、次第に使ってもらえるモノづくりに移行。「お客さんから直接、使った感想や喜びの声を聞くことで、観てもらうだけのモノを作っていたときよりも、陶芸を楽しんでいる自分に気付いたんです」と当時を振り返ります。

フグ!? を想像させる丸みのあるフォルム

に、おちょぼ口のような注ぎ口。思わずクスッと微笑んでしまう代表作のポットシリーズに対して、黒を基調にした銀彩のシリーズはクールで凛とした趣。異なる雰囲気を漂わせる二作品ですが、どちらも手に取ると、背筋をピンと伸ばしてシャキシャキと気持ちの良い話し方をする彼らしく、細部まで実に丁寧に作られていることに気付かされます。尊敬する作家は20世紀を代表するイギリスの陶芸家、ルーシー・リー。その影響もあり、当初は洋食器からのスタートでしたが、現在は和・洋どちらの料理も映えるようなうつわ作りが目標です。

プライベートでは最近の若者らしく、スノボーやスケボー、サーフィンなどで思いっきり弾けて、ON とOFFのスイッチを切り替える。なのでしょう。彼の手から生まれた作品からは、澱みのない高い集中力が伝わってくるのですね。

服部竜也 Hattori Tatsuya

1978年
岐阜県多治見市生まれ
2004年
多治見市陶磁器意匠研究所 修了
第5回益子陶芸展 入選
第42回朝日陶芸展 入選
2005年
第7回国際陶磁器展美濃
デザイン部門 入選
陶芸部門 入選
2007年
テーブルウェア・フェスティバル 入選
第4回京畿道世界陶磁ビエンナーレ国際公募 入選
2008年
第8回国際陶磁器展美濃 入選
現在
岐阜県土岐市にて制作
01

風船のような形状で愛敬たっぷり。不動の人気を誇る、クリームポット。水切れもよく、ティータイムが楽しくなるアイテムです。

02

7寸、8寸、9寸から好みのサイズが選べる、銀彩線刻のプレート。盛り付けると、いつもの料理がスペシャルな料理に変身する優れもの!

03

流線シリーズのボウルを手にする服部くん。出来上がったうつわたちを愛おしそうに見つめる彼の眼差しはとても優しい。